部分表現の一致は、英語文法で主語の一部を指す表現が動詞とどのように一致するかに関するルールです。特に、英語では「all」「some」「none」「most」「half」などの部分を表す語句(quantifiers)が主語に含まれる場合、その後に続く動詞の単数・複数形が主語の名詞に依存するため、適切な一致が必要です。部分表現は文脈によって単数・複数いずれの動詞も取るため、特に注意が必要です。
部分表現の基本ルール
部分表現が主語として使われる場合、動詞の一致は後に続く名詞(修飾される名詞)の単数・複数に依存します。
- 単数名詞または不可算名詞が続く場合は、単数動詞が必要です。
- 複数名詞が続く場合は、複数動詞が必要です。
例
- All of the information is correct.
解説:information
は不可算名詞で単数扱いとなり、動詞も「is」という単数形が使われています。(すべての情報は正しいです) - All of the students are present.
解説:students
は複数名詞のため、動詞も「are」という複数形が使われています。(すべての学生が出席しています)
部分表現の種類と動詞の一致
主な部分表現として「all」「some」「most」「none」「half」などがあります。これらの表現が主語に使われる場合、後に続く名詞に応じて動詞の形が決まります。
All(すべて)
- 単数扱い: 不可算名詞や単数名詞に続く場合
例: All of the money is spent. (すべてのお金が使われました) - 複数扱い: 複数名詞に続く場合
例: All of the books are interesting. (すべての本が面白いです)
Some(いくつかの、いくらかの)
- 単数扱い: 不可算名詞や単数名詞に続く場合
例: Some of the water is cold. (水の一部が冷たいです) - 複数扱い: 複数名詞に続く場合
例: Some of the employees are on vacation. (従業員の一部は休暇中です)
Most(ほとんどの、大部分の)
- 単数扱い: 不可算名詞や単数名詞に続く場合
例: Most of the furniture is new. (家具のほとんどが新しいです) - 複数扱い: 複数名詞に続く場合
例: Most of the students are studying. (学生のほとんどが勉強しています)
None(いずれも〜ない)
- 単数扱い: 単数または不可算名詞に続く場合
例: None of the information is accurate. (情報はどれも正確ではありません) - 複数扱い: 複数名詞に続く場合。ただし、話者が「どれも〜ない」を強調したい場合は、単数動詞も使用可能。
例: None of the students are absent. (学生の誰も欠席していません)
None of the students is absent. (同様の意味、特にフォーマルな場面では単数動詞も可能)
Half(半分)
- 単数扱い: 単数または不可算名詞に続く場合
例: Half of the cake is gone. (ケーキの半分がなくなりました) - 複数扱い: 複数名詞に続く場合
例: Half of the participants are here. (参加者の半分がここにいます)
TOEICに出やすい例と解説
TOEICの問題では、部分表現に続く動詞の一致を問われる問題が多く出題されます。以下はよく出る例です。
- Some of the equipment is malfunctioning.
解説:equipment
は不可算名詞のため、単数動詞「is」が使われています。(機器の一部が故障しています) - Most of the team members are attending the meeting.
解説:team members
は複数名詞のため、複数動詞「are」が使われています。(チームメンバーのほとんどが会議に出席しています) - None of the work was completed on time.
解説:work
は不可算名詞なので、単数動詞「was」が使われています。(作業はどれも時間通りに完了しませんでした) - Half of the employees have received their bonuses.
解説:employees
は複数名詞のため、複数動詞「have」が使用されています。(従業員の半分がボーナスを受け取りました)
注意すべきポイント
- 後に続く名詞の単数・複数に注意: 部分表現そのものではなく、後に続く名詞が動詞の単数・複数を決定します。
- 不可算名詞は常に単数扱い: 不可算名詞(information, equipment, furnitureなど)が部分表現に続く場合は、必ず単数動詞を使用します。
- Noneは状況により単数・複数動詞が選択可能: 文脈によって「none」は単数・複数いずれの動詞も使えます。
- 集合名詞には文脈に応じて: 集合体として扱う場合は単数動詞、個々のメンバーを指す場合は複数動詞を使うことがあります。
まとめ
部分表現を含む主語と動詞の一致は、英語の文法の中でも細かいルールが多いため、注意が必要です。特にTOEICでは、部分表現が後に続く名詞によって動詞の形が変わる点を問う問題がよく出題されるため、このルールを正確に理解しておくことが重要です。
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