英語で「強調構文」として使われる There is や There are は、文中の特定の存在や状況を強調する際に使われます。この構文では、文法的に重要なのは主語が後ろに来るという点です。この後続する名詞に基づいて動詞の形(単数・複数)が決まります。
基本ルール
- 単数名詞が主語の場合:
動詞は単数形(is, was)を使用します。
例: There is a book on the table.
(テーブルの上に本があります) - 複数名詞が主語の場合:
動詞は複数形(are, were)を使用します。
例: There are two books on the table.
(テーブルの上に2冊の本があります) - 不可算名詞が主語の場合:
不可算名詞は単数扱いされるため、動詞も単数形(is, was)を使用します。
例: There is some water in the glass.
(グラスに少し水があります)
時制の変化に応じた形
- 現在形: There is / There are
- 過去形: There was / There were
- 未来形: There will be
- 完了形: There has been / There have been
例文
- There was a problem with the machine yesterday.
(昨日、その機械に問題がありました) - There have been many changes in the company recently.
(最近、会社に多くの変化がありました)
複数の主語がある場合
主語が複数で種類が異なる場合、最初の名詞に基づいて動詞の一致が決まるのが一般的です。
例
- There is a book and two pens on the table.
最初の主語「a book」が単数なので「is」が使われています。 - There are two pens and a book on the table.
最初の主語「two pens」が複数なので「are」が使われています。
疑問文や否定文での使用
疑問文
動詞が「There」の前に置かれます。
- Is there a problem?
(問題がありますか?) - Are there any questions?
(質問はありますか?)
否定文
動詞に「not」を加えます。
- There is not a single mistake in the report.
(その報告書には1つのミスもありません) - There aren’t many options available.
(利用可能な選択肢はあまりありません)
強調を強化する方法
- There is no doubt that…(~であることは間違いない)
- There seems to be…(~のように思われる)
- There happens to be…(たまたま~がある)
例文:
- There is no doubt that this research is groundbreaking.(この研究が画期的であることは間違いない。)
- There seems to be a misunderstanding.(誤解があるように思われる。)
書き換えによる簡潔化
- 学術的なライティングでは、There is / There areを避けることで文章がより直接的で明確になる場合があります。
例:
✘ There is a growing concern about climate change.
✓ Growing concern exists about climate change.
利点:
- より簡潔で明確な文が得られる。
- 主語が直接提示されることで、文の焦点がはっきりする。
TOEICによく出るパターン
TOEICでは、「There is / There are」に関する問題が以下の形で出題されることが多いです:
- 単数と複数の動詞選択:
There ______ a lot of people in the room.
a) is
b) are
→ 正解: are(people は複数名詞) - 不可算名詞との一致:
There ______ some important information in the email.
a) is
b) are
→ 正解: is(information は不可算名詞) - 複雑な主語の一致:
There ______ a chair and two tables in the room.
a) is
b) are
→ 正解: is(最初の主語「a chair」が単数)
よくある間違いと注意点
- 単数と複数の区別ミス:
There are a book on the table. (×)
→ 正解: There is a book on the table. - 不可算名詞を複数扱いするミス:
There are some furniture in the room. (×)
→ 正解: There is some furniture in the room. - 最初の主語に動詞を一致させるミス:
There is two pens and a notebook on the desk. (×)
→ 正解: There are two pens and a notebook on the desk.
練習問題
このリンクから練習問題を解いて、理解を深めてください。
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